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教員免許ナシでもOK! 学校や公民館で働く「放課後学習支援員」の仕事ってどんなもの?

教員免許や特別な資格なしでできる「教える仕事」と言われたら、皆さんはどんな職業を思い浮かべますか? 例えば塾講師や家庭教が思い浮かぶかもしれません。確かにそれもまた、教員免許なしでできる「教える仕事」です。でもここに、“学校で”という職場の条件を加えると……。どちらも条件を満たせません。

しかし、「教員免許なし」でできる「学校で教える仕事」もあるのです。それが、「放課後学習支援員」。どのような仕事か、ご紹介していきます。

どんな仕事?

とはいえ、仕事内容は名前が示す通りです。放課後の時間を活用して、子どもたち(小学生~高校生)の学習をサポートします。勤務地は、学校内の教室だけでなく、公民館など地域の公共施設である場合も。その場合は、近隣の複数校から集まった子どもたちを、まとめて指導します。

指導方法は、5人程度の子どもたちに授業形式で教える集団指導であったり、マンツーマンで対応に当たる個別指導であったり、さらには子どもたちの自習をサポートするものであったりと、現場によってさまざまです。

受験指導や進学校で指導するケースもあり、こうした場合は予備校や進学塾に近い授業内容に。「進学指導の経験がある」「みっちり勉強を教えたい」といった方にとっては、知識や指導スキルを活かせる現場です。

一方、地域の公民館などで指導する場合は、子どもたちの心・モチベーション・学習レベルにばらつきがあります。授業の復習や基礎固めをしたい子もいれば、「難関校に入りたい」と受験勉強に励む子もいます。中には、勉強が嫌いであったり、複雑な悩みを抱えていたりする子もいます。このような現場では「子どもの気持ちに寄り添いたい」「悩みを聞いてあげたい」といった、福祉的なマインドをお持ちの方が活躍できるでしょう。

とはいえ、生活環境や家庭事情など、深刻な相談をされた場合、それを1人で対処するのはなかなか難しいものです。「放課後学習支援員」では、講師をとりまとめる「リーダー講師」や、後述する「管理者」など他のメンバーに相談しやすい環境が整えられています。重い悩みを1人で抱えこまない仕組みがあるので、その点はご安心ください。

講師以外の仕事も

ここまで、主に子どもたちを直接指導する「講師職」についてご紹介してきましたが、「放課後学習支援員」と呼ばれる仕事には、他にも複数の職種が存在しています。

例えば、「今日はお休みします」といった出欠確認をはじめ、保護者とのやり取りなどを担当する「事務職」の皆さん。“縁の下の力持ち”的存在で、学習支援の円滑な運営をサポートします。こうした「事務職」で活躍しているのは、民間企業でも実際に事務職の経験がある方が多い傾向に。子育てがひと段落した世代のママさんも多く、「午前は企業で事務職。午後は学校で事務職」と、ダブルワークされる方もたくさんいらっしゃいます。

一方、子どもたちや保護者だけでなく、学習指導全体を統括管理するのが「管理者」の皆さんです。当然、教育に対しての知識や経験が求められます。そのため、民間の塾で“塾長”をされていた方や、教員を定年退職された方など、指導経験を含む教育に関する深い知見を持った方々が活躍されています。

「講師職」「事務職」「管理者」という区分からもわかる通り、「放課後学習支援員」の現場は、それぞれの業務区分がはっきりしているとも言えるでしょう。「教科指導もして、保護者との連絡もして……」と、複数の仕事を講師一人で担うとことは。基本的にありません。「教える仕事」の中で、自分の得意分野に専念できる。これもまた、「放課後学習支援員」ならではのメリットといえます。

時間帯とお支払い

勤務する時間帯は、名前の通りで基本的に“放課後”。ですが、大きく分けると、2つの時間帯で募集されています。

1つ目は、学校勤務の場合です。このケースでは、「平日14時~15時に始まって17時くらいに終了する」といった勤務時間帯になります。

一方、地域の公共施設で働く場合は、「平日の18~21時まで」と、比較的遅い時間帯での募集が多くみられます。場所によっては「18時30分から」というケースも。会社が終わってからの副業としても考えられる時間帯です。

また、いずれの場合でもいわゆる“残業”が発生することはほぼありません。スケジュールを立てやすいのも魅力です。

求められる週の勤務日数はまちまちですが、週1~2日程度の出勤でOKな現場が多く、副業を始めたい方や、空き時間を利用して働きたい方にもピッタリ。ただし「管理者」として勤務する場合は、勤務日や労働時間が多くなりがちです。ご注意ください。逆にいえば、長時間は厳しくても毎日働きたいというシルバー世代にとって、魅力的な職場といえるのではないでしょうか。

また、基本的には平日のお仕事が多いものの、私立中高での受験対策や学力向上目的といった現場では、土曜日勤務の求人が存在します。「平日はフルタイムで働いていて難しい」という方は、土曜日に働ける現場を探してみるといいでしょう。

日曜日や祝日出勤の求人はほとんどありません。ただし、「理科の実験」など、学校のある日は実施が難しいイベントについて、稀に求人が出される場合も。ご興味のあるかたは、求人をチェックしてみてください。

長期でじっくり働ける

どれくらい継続勤務できるかは現場によりますが、中には5~6年ほど同じ現場で働き続けているベテラン支援員の方も。年度をまたいで開催される現場を選べば、じっくり腰を据えて長く働きつづけることも十分可能です。

勤務する際「服装のルールはあるの?」と、気になる方もいらっしゃるでしょう。公民館で勤務する場合であれば、ほとんどの現場で服装は自由です。学校勤務の場合でも、服装の指定が緩い職場は存在します。一方、学力向上を目的とした進学校での現場では、一定数スーツ着用が求められるケースも。求人票をきちんと見て、事前に把握しておきたいポイントです。

気になるお給料ですが、「講師職」の場合は、時給1,200円~2,000円ほど。「事務員」では時給1200円前後、「管理者」なら時給2,000円~2,500円くらいが相場です。なお「講師職」では、一度に教える子どもの数が多い場合、時給がアップすることも多く、時給2,000円を上回る高給で働くチャンスもあります。

向いているのはどんな人?

第一に求められるのは、「子どもが好き」であること。もちろん、学力向上につながる授業や教え方・テクニックもあるべきですが、それ以上に「居場所づくり」「子どもに寄り添う」といった姿勢が求められる現場も多いです。そのような状況では、ただ勉強を教えるだけでなく、責任感を持って子どもと真摯に向き合い、悩みや意見を受け止め、幅広い意味で子どもを育てていくような、仕事内容を求められます。

また、「学校で勉強を教える」という貴重な体験ができる仕事とも言えます。教員志望で「現場の雰囲気を学びたい」と考えている学生には、うってつけの仕事です。

働くことを通して「社会に貢献したい」という方にとっても、「放課後学習支援員」はやりがいを見出しやすい仕事です。「子どもの貧困」「教員の過度な長時間労働」など、日本の教育現場には解決すべき課題が山積です。そのような社会的問題の解決に当事者として携わる。これもまた、「放課後学習支援員」という仕事ならではのやりがいです。

教員免許なしでできる学校で教える仕事、「放課後学習支援員」。興味のある方は、ぜひEWORKに会員登録してみてください。
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