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最新教育事情

センター試験が変わるって本当ですか!?

本当です。2020年度から大学入試は大きく変わります。これまでの「大学入試センター試験」、いわゆる「センター試験」が廃止され、代わりに「大学入学共通テスト」が導入されます。知識の暗記に偏っていた試験を改め、思考力や判断力、表現力を問う入試となる大転換です。高校や中学校、小学校でも思考力や判断力を伸ばす教え方やかかわり方が求められます。

なぜ大学入試が変わるのか

「人工知能に将来、人の仕事は取って変わられる」――そんな話を聞いたことがありませんか? 今の世界はグローバル化やIT技術の発達によって大きく変化しています。そんな「知識基盤社会」の中で子ども達が活躍するためには、その時代に合った力を伸ばしていかなければなりません。

以前の大量生産のものづくりを中心とした「工業化社会」の時代には、社会人は機械や設備を扱う知識や技術を正確に身につけることが重視されました。学校教育もそれに応じて知識を重視する教育を行い、大学入試も知識を問う形がメインでした。

けれども、今はインターネットで調べれば簡単に知識を得られる時代です。それよりも知識を組み合わせたり活用したりして、これまでにない技術やサービスを作り出すことに価値が置かれるようになっています。例えば、携帯電話と携帯音楽プレーヤーの融合がスマートフォンになったように、です。

小中高校の教育内容を定めた学習指導要領はすでに思考力育成を重視する方向に転換しています。大学入試でも小中高までに身に付けた「知識を活用する力」を問う試験の必要性が高まってきたのです。

具体的に試験はどう変わる?

共通テストのポイントは2つあります。

(1)国語と数学で記述式問題を導入 
資料やデータを読み解き、考え方や数式を記述式で答える形式になります。現在のセンター試験のように複数の選択肢から正解を選ぶ方法から変わります。試験を実施する独立行政法人大学入試センターは現在、共通テストの「試行調査」としてプレテスト(下記リンク参照)を公開しています。問題を見るとセンター試験とはかなり違うことがわかるでしょう。

(2)英語は4技能化。英検など民間検定試験を活用する
センター試験では「読む」「聞く」の2つの英語の技能を問う出題が続いてきました。2020年度からは「話す」「書く」を加えた4技能が問われるようになります。この技能は共通テストで出題することが難しいため、英検などの民間の英語の検定試験を活用することになっています。高校生はこれらの試験を受検して、スコアを大学に提出することになります。

先ごろ、文部科学省は「大学入試センターが利用大学に提供する英語4技能試験の試験結果は、現役生については、高校3年生の4月~12月の間に受検した2回に限る」と方針(下記リンク参照)を発表しました。高校3年生は英語に関して、新学期から大学入試を意識した準備が必要になってくるでしょう。

子どもへの接し方も変わる!

大掛かりな大学入試の改革により、「教える仕事」「子どもに関わる仕事」を目指す人にも変化が求められます。先ほども述べたように、幼児教育から小・中・高校の教育も「知識を覚えること」から「知識を活用する力の育成」へと移り変わろうとしているからです。

特に今の高校1年より下の年齢の子ども達は、共通テスト世代になります。数学の公式や英単語の意味を覚えさせるだけの方法は通用しません。どうしてその公式が導き出せるのかがわかる、単語を使って自分の考えを英文で書ける、といった思考力や知識の活用力を伸ばす教え方が求められます。

また直接、勉強を教えない場面でも、子ども達がじっくり考えたり、その考えを人に伝えたりすることができるように、大人が導いていく必要があります。子どもが何かに興味や関心を持ったら「どうしてそれが好きなの?」と問いかけてみる、「もっと調べてみようか」と誘う、「どんなことがわかったの? みんなに教えて」と発表を促す、などです。

NGなのは「理由はどうでもいいから、早くやって」などと急かすこと。せっかく芽生えた疑問や好奇心をつぶしてしまい、思考力の芽を摘むことにもなりかねません。

あと2年で今の大人が誰も経験したことのない新しい大学入試が始まること、その力は「暗記」ではなく、考えたり、調べたり、発表したりといった活動や経験の中から育っていくのだということを意識する必要があります。
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